先日、第七回目PalAcademyスペースで、メタバースプロジェクトAZITOのFounder、Takaさんとの対談をおこないました。
そして今回の対談で、私はたくさんの可能性と新たな気づきをいただきました。
Takaさんは、大学在学時に公認会計士免許取得し、卒後就職しました。
26歳の若さで起業し、2019年にバーチャルオフィスの開発をスタート、
そして2022年にweb3系メタバースに移行しています。
先見性と行動力を持ち合わせたTakaさんは、コロナによるパンデミックになる前からバーチャルオフィスに目をつけて、2019年にバーチャルオフィスの開発に乗りだしました。
その後、コロナ禍による在宅ワークが推奨され、Takaさんの先見性が的中しバーチャルオフィスが大手メディアで連日報じられました。
しかしスタートアップ企業は大企業に比べて、資金力や社会的信頼度、企業間の繋がりなどが脆弱なため、Takaさんはバーチャルオフィス事業ビジネスで苦戦を強いられます。
しかしこの苦境の中、Takaさんの先見性と行動力がまた光ります。
『NFTがメタバースオフィスに繋がるかもと思い、先ず買ってみました。
実際に触ると、たったワンクリックで、垣根を越えた人との繋がりやテクノロジーに衝撃を受けたんです。
その時にホルダーやコミュニティと一緒に創る、コンテンツ作りに可能性を感じたんですよね。』
2022年初頭、Takaさんはバーチャルオフィスから、まだほとんど誰も乗りだしていないweb3メタバースへの移行を決断しました。
NFTユーザーの方の多くは、AZITOメタバースの画像をTwitterで見たことがあるのではないでしょうか?
メタバースといえはその多くは3Dですが、AZITOは2Dメタバースという、古いイメージの画像を採用しています。
技術革新に逆行しているイメージですが、2Dメタバースの強みとして
・画面に酔いにくい
・シンプルなUI、UXで使いやすい
・開発スピードが速い
という点があります
実際に私も体験したところ、動きがとてもスムーズでありながら全く酔わない、
そしてPCのスペックも選ぶことなく、一般家庭用レベルのノートPCでも十分に楽しめます。
『酔わない、動かしやすい、使いやすいなどの実用性が今のフェーズには必要だと思いました。
3Dで革新的な取り組みをしているプロジェクトも多いですが、
私たちは、今のフェーズではユーザーがいかにメタバースに留まって、アクティブであり続けるかの工夫が大事だと考えています。』
Takaさんの狙い通り、ユーザーはその快適なUXを喜び、AZITOメタバース内で音声チャットを楽しんだりイベントも開催されています。
そして開発が速いというのは、ホルダー離れを軽減させて期待値を上げたり、いち早くユーザーを掴めるというメリットも期待できます。
ただ将来的に、3Dがもっと主流になり当たり前になってくると、AZITOは生き残れるのか尋ねると
『今のクリプトの相場感から、2024〜25の盛り上がりに向けて動いていいます。
もともとVCから資金調達しており、追加の交渉に向けても動いています。』
と、心強い応え。
私は、この辺りが個人プロジェクトとは違う企業の強みだと思います。
NFT、特にPFP系プロジェクトの多くは個人プロジェクトでありVCからの資金調達はかなり困難です。
NFTコレクターは、ロードマップの開発費をどうやって調達できるのか、といった疑問や不安を抱いています。
しかしAZITOはTakaさんが経営するスタートアップ企業のプロジェクトのため、資金調達ができる安心感を持たせてくれます。
AZITOの戦略に
・コミュニティとコンテンツの共創
・様々なプロジェクトとパートナーシップを組み、コラボイベントを開催する
があります。
ユーザーを増やしてもコンテンツが無いと楽しめない
コンテンツを充実してもユーザーが増えないと創る意義がない
と言った相関関係のある重要なポイントを押さえる取り組みです。
『web3では、日常的にコミュニケーションを取れるメタバースのPJは世界的に見てもまだありません。
Sandなどはゲームをメインにしていますよね。
資本のあるところはゲーム要素の最新技術開発を進めているが、AZITOは独自のポジションを取ります。
様々なPJをAZITOメタバース内に呼び込み、数年後のブームの時は、web3メタバース業界といえば先ずAZITOに入ってもらうというポジションを狙っていきます。』
起業当初から、競合他社との差別化をうまく取り入れるTakaさんは、web3でもその戦略を練っています。
他にもAZITO独自の戦略にTalk to earnがあります。
メタバースでコミュニケーションを取り会話をすることでトークンを稼げる仕組みです。
私はAZITOを体験してみて、その後に『そういえばTalk to earnだったよな』と思い出しました。
そこが正に刺さるところであり、持続可能性を強く感じました。
従来のearn系プロジェクトは、稼ぐことがメインになるためコンテンツを楽しむということは二の次になります。
しかしコミュニケーションをとるために利用するAZITOはearn要素を感じさせることがなく、それはとても優れた戦略だと気付かされました。
『アバターや建物のグレードup、投げ銭など根源的欲求を満たすトークンエコノミクス設計をしています。
ソーシャルユーティリティを満たすためにはコミュニケーションが大事。
稼ぐためではなく、おまけと思える様に設計しているからそう言ってもらえてとても嬉しいです。
to earnは稼げるというインパクトで拡大する面あるので、その強みとおまけ感のバランスが大事だと考えています。
今後、市場のブームやシーンによってはearnを押す必要があるかもしれないし、そこは難しいなと思っています。』
メタバースは今後市場が拡大すると、専門家や公的機関らが予測をしていますが、私たち一般人にはまだ実感が湧いておらず、企業の動きは見えてきません。
報じられていないところで企業はどのくらいメタバースに関心を持っているのでしょうか?
『業界外の企業からのニーズはめちゃくちゃあります。
資金のある大企業とリスクを取れるスタートアップが組んで、実験していくというのは結構あります。
今のうちにノウハウや知見を蓄積したい企業は多いんですよね。
私たちは、SandやDecentralandの様な数百億円規模のPJと比べられるため、VCに興味持たせるには、独自性を持つメタバースじゃないと厳しい戦いです。』
毎回最後にゲスト講師にしている質問ですが、Takaさんの思うNFTの本質とは何ですか?
『今までにない消費者と提供者が同じ立場の繋がりで、
様々な立場の人たちから成る集団を一つのゴールに向かわせるもの。
様々な人たちをくっつける磁石です。』
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私はTakaさんからとても有益な新たな気づきをいただきました。
それは【スタートアップ企業とNFTの相性の良さ】です。
NFTではコミュニティが重要です。
それは個人が企業をも圧倒するエネルギーを生み出します。
Founder個人の熱量が人々を巻き込み、プロジェクトを成功させた事例は今までにいくつもありました。
それがNFTのおもしろさであり可能性です。
しかし企業がその熱量を生み出すのは困難です。
企業は制約が多く、また柔軟でスピーディーに動けないといった側面があるからです。
ただし企業にも強みがあります。
それは資金力や社会的信頼度、企業間の繋がりです。
個人プロジェクトでは信頼度が低く、途中でやめてしまうリスクもあるので、
個人プロジェクトと企業プロジェクトの対象的な特性があります。
その両方の強みを兼ねているのがスタートアップ企業だと分かりました。
Takaさんのお話から多くを学び、そして未来にワクワクしています。
皆さんにとって、Takaさんからどのような気づきを得ましたか?
何を思いましたか?
ひと言でも良いのでTwitterで感想をください(^O^)
いつもありがとうございます!
感謝