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SRKTKさん(以下SRさん)にTwitterスペース「PalClass」の出演をDMで依頼した時、
『私にとっても大きな成長の機会でありますし、是非お願いしたいです!!』
と即答してくださりました。
この時から、真っ直ぐで前向きで行動力が強い人柄という印象が、私の脳裏に強く焼きつきました。
SRさんは2016年ころから『世界中の誰にでもすぐに送金できる』という、ブロックチェーンのテクノロジーのおもしろさに惹かれて、ビットコインに触れていました。
NFTを知り触り始めたのは2021年9月ころ、日本ではまだジェネラティブ系NFTが出ておらず、絵師といわれているイラストレーターの方々が一点一点手描きで作品を出していたころです。
その頃SRさんは、趣味で描いていたご自身の絵を、試しにNFTにして出品していたそうです。
そしてSRさんは、同じ頃にTHE WOLFというNFTコレクションを出品していたNIKOさんのセンスに惹かれて、2022年春に出された日本初のジェネラティブNFT『Neo Tokyo Punks(NTP)』を購入されました。
今でこそコミュニティマネージャーとして活躍されているSRさんですが、当初は引っ込み思案でコミュニティ内で発言することが怖かったらしく、それはとても意外な一面でした。
そしてコミュニティでの活動がとても楽しくて、
『取り残されたくない、ビビってる自分を何とか打開したい、自分も何かやりたい』
という一心で当時NTPのコミュニティ内で募集された『ギルドモデレーター』というポジションに、よくわからないまま立候補して採用されたそうです。
その後ギルドモデレーターの活動や『We are Punks』というSRさんが生み出したホルダー専用の画像などの活動が評価されて、コミュニティマネージャーとして抜擢されたそうです。
試しとはいえクリエイターとしてNFTを出品し、同世代のクリエイターNIKOさんに惹かれてコミュニティに入り、引っ込み思案だった自分を打開してコミュニティマネージャーに抜擢されるという背景は、多くの人にとって励みになるとともに、
謙虚で色々な立場の人の気持ちを分かるというSRさんの人柄の理由が、とてもよく理解できました。
そして私は徐々にSRさんの人柄の良さ、思想の深さに惹かれてコミュニティマネージャーの本質を探るべく、ずぶずぶとのめり込んでいきました。
以下、Twitterスペース「Pal Class」での質疑応答を抜粋します。
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・モデレーターとコミュニティマネージャーの違いは何ですか?
SRさん『(私も以前担っていた)モデレーターはリーダーとして引っ張っていくイメージですが、コミュニティマネージャーは熱量のある人たちが動きやすいように場をさりげなく整えたり、みんな真っ直ぐ走っているつもりが(ズレることもあるので)そっとガードレールを作るような役割りと思っています。』
・コミュニティマネージャーとしての信念は?
SRさん『勇気を出して一歩踏み出してアクション起こしているメンバーには気づいてあげて、「凄いね!」とかきちっと声かけすることを心掛けてます。
自分もそうですが、見てもらっているということは、その人にとって凄い勇気づけられる事だし、何かまた頑張れることだと思うので、どれだけコミュニティが大きくなってもそれだけは見逃したくないなって。もし自分が見逃しても、誰かが気づいてくれる環境が今整ってきている感じはあります。
そういうところは(コミュマネとして)大事にしたいなって思いますね。』
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クリエイターやファウンダーは、トップとしての役割や業務に忙しいため、コミュニティマネージャーが代わりにコミュニティを支えています。
NFTの良さはクリエイターやファウンダーと一般メンバーに上下関係はなく、対等であることです。
そしてNFTはフラットな仕組みのため囲い込みというものがなく、移りやすさもあり、コミュニティのトップメンバーらが一般メンバーの対応を蔑ろにすると、ホルダーは離れて別のコミュニティに移り、やがて衰退していきます。
コミュニティマネージャーはコミュニティの縁の下の力持ちでもあり、陰の大黒柱という存在に気付かされました。
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SRさん『NTPってホルダーさんが購入した時に、みんなでお迎えするんですよね。「NICE PUNKS」とか「NICE BUY」「WE ARE PUNKS」とか。
いきなりいいねが150ついたりします。笑
でもたまに購入ツイートを見逃すことがあるんですが、WE ARE PUNKS警察みたいな人がいて見つけてくれるんです。なので漏れなくお迎えできていると思います。』
この時SRさんは、少しテンションを上げてとても嬉しく語ってくれました。
新しい仲間を心から迎えて喜びあう姿を思いながら嬉しそうに楽しそうに話すシーンは、コミュニティマネージャーの資質が垣間見える印象的なシーンでした。
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・海外ではコミュニティマネージャーは有償が当たり前になってきているが、日本の報酬設計などは、どの様になってほしいですか?
SRさん『やはり報酬がもらえて仕事としてやっていける状態が望ましいですが、まだ(今の市場では)難しいと思います。
自分はNIKOさんのイラストとコミュニティがとても好きなので、繋がっていたいし、できるだけ貢献していきたいという思いが報酬関係なくベースにあるので楽しめる権利としてNTPを持っていますが、
企業さんにしてもコミュニティを大事にしたいという流れがちょっとずつ来ているので、そうなった時にコミュニティをサポートできる人材が足りないというのは勿体無いと思うので、そういうスキルを持った人間が育っていると共に、
業界としてどうやってマネタイズすればよいかというところをちゃんと真剣に考えないとチャンスを逃してしまうなという思いがあります。
自分はボランティアでやっていこうっていう楽しみがありつつも、どうやったら持続的に事業化していってNTPが報酬を払えるようなプロジェクトにできるかっていうのは、運営メンバーの一人として考えていくのは責務というか、そういう役割りはあるのかなと思っています。
NTPがマネタイズできなかったら、業界としてマネタイズが厳しいんじゃないかって個人的には思っていて、先陣切って体制を整えていきたいなっていう思いはあります。』
・日本の企業の求人情報を見ていても、コミュニティマネージャーの条件の内容が薄く、本質をわかっていないように思います。
SRさんの様な、実際に現場に出てリアルな場数を踏んだ人が企業とマッチングして、コミュニティの創設に携わったり人材育成として企業プロジェクトの仕事をした方が、市場にとって良いのではないか?
SRさん『普段、一般企業に勤める側として見ると、企業のリテラシーが無いと求人の出し方が分からないので、そのハードルの方が日本はまだまだ高い気がしています。
両方大事なんですが、人材育成と企業のリテラシーを高めるのと、日本は両方やっていかないと文化が成り立たない気がしています。』
・海外では去年、バドワイザーがTwitterアカウントで.ethをつけたりNFTを購入して実際に学ぼうという姿勢を見せていたが、日本の企業もそうするべきだと思うんですがそのあたりは?
SRさん『それはとても大事と思ってますが、企業側が「コミュニティが大事だ」って思って実際に買って向き合うというほどの熱量を持った人が内から出てくる可能性はかなり低いと思ってて、むしろ我々側から企業側にアプローチをかけていく流れをもっと作らないと、コミュニティマネージャーの市場が生まれない気がしますね。』
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海外ではコミュニティマネージャーに求められる条件として共通しているのは
『所属するプロジェクトだけではなくNFTそのものに対する情熱や、NFTスペース、マクロ的なコミュニティベースで盛り上げていく人』とあります。
SRさんは自分が関わるコミュニティに閉じこもっておらず、コミュニティマネージャーとして業界の可能性を広げようと考えている真剣な思いが伝わり、まさにコミュニティマネージャーの条件に当てはまる、お手本の様な人だという印象を強く受けました。
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SRさん『私は人間力は自分では分からないですが、世の中全体を良くしたいと思ってて、そういう思いを持ってる人ってめっちゃ多いと思う気がしています。
それはNFTを買い始めて思ったんですけど、今の職場でもっと貢献したいと思って役職を目指したら10年20年30年てすぐ経ってしまうと思ってて、途中で諦めてしまうと思うんです。
でもNFTの世界って持ってるだけでコミュニティの中で公平に評価される場なので、熱い思いを持ったまま行動を起こせるんですよね。
それを評価されてるから、世の中にとって凄い効率が良い気がしてて、大義を持った人が心から活躍できる場所が初めて生まれてるというか。』
・一般的な会社だと、見た目などあらゆる部分を見られるが、NFTではpfp意外は見れない状態でその人の情報が声やチャットだけなので、人格がそのまま反映されて平等に判断してもらえますよね。
SRさん『ある意味裸にされてる状態ですよね。それが普段どれだけ余計な情報でフィルターを通して人を見ているかが分かります。
NFTは性別、年齢、出生、役職などは全く関係ない状態で見てもらえるので、そこで初めて自信が持てる、ちゃんと見てもらえた結果ちゃんと評価されてる。
私も小さな行動の積み重ねが評価されて、やれるかもって少しずつ自信がついてきたんですよね。
会ったことない人ばっかりなのでなんだか不思議ですよね。絶対会ったら肩組んで酒飲みたいって思います。笑』
・コミュニティマネージャーやモデレーターなどとして活動したい人へのアドバイスをお願いします。
SRさん『近道はないと思ってて、まずは自分が好きなクリエイターさんのNFTを買ってみて、応援したい、熱狂できるコミュニティに入ってみることからスタートだと思います。
自分自身が熱狂していないと仲間の共感が得られないので、コミュニティマネージャーに辿り着けない気はしています。
(web3は)コミュニティ愛、作品に対する愛を持っている人がポジションを取れる風潮があると思います。
(日本では)仕事として外部から入ってくる人が(コミュマネを)やって割り切れる文化ではまだないかなと思います。
NIKOさんは仕事を辞めて集中してるので、私は運営メンバーの一人としては、その分を稼がなければという責務みたいなものは感じておりますね。』
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ここで語られた「責務」というのは、重荷を背負っているというより、NIKOさんを慕う一人の仲間として「支えたい熱い思い」という感じが伝わってきました。
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・最後に一つ、ゲスト講師の方に必ず聞いている質問ですが、
SRさんが思うテクノロジーの凄さや魅力って何ですか?
SRさん『何者でもなかった人がNFTを持つことで何者かになれる自信が持てるというか、助けてくれる仲間に恵まれるので、何かやってやるぞ!っていう気持ちにさせてくれる、そういう不思議なものですね。』
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~PalClassを終えて~
『コミュニティマネージャーとは、
コミュニティが進む方向をメンバーの方々が迷子にならないようにそっとガードレールを添えたり、
メンバーさんの小さな声も取りこぼさないようにする役割だと思っています』
SRさんのこの言葉が胸に残りました。
ほとんどのメディア等がフィーチャーするのはクリエイターやfounderですが、それらコミュニティトップメンバーがいきいきと自分の活動に集中できるのはコミュニティマネージャーという支えがあってこそでしょう。
SRさんは必要以上に出過ぎずコミュニティメンバーを第一に考え、自分のことよりも先ずコミュニティが成長するためには何が必要かを考えていることが分かりました。
自分よりも他者を優先的に考えて行動することは、心身共にかなり労力のいる作業だが、SR さんはむしろそれに情熱を燃やし楽しんでいる。
こういうコミュニティマネージャーがいるプロジェクトは本質からブレない安心感があり、チームとして長期に渡り成長し続ける。
心からそう思えました。
SRさん沢山の学びと気づきをありがとうございました!
また、ご参加いただいた皆さんもありがとうございました!
いつも素敵なコメントをありがとうございます。
またご感想をいただけると、SRさんやPalAcademyの励みになり、他の人にとっても学びになると思います
今回もTwitterで皆さんのコメントをお待ちしております。
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